トルコリラ円のスワップ積立投資が危険で稼げない2つの理由【初心者はリスクを知っておこう】

最近FXを始めたれぐるーです。

 

FX口座を開設しようといろんなFX業者のサイトを見ていると、ほとんどの業者がスワップ金利の高いトルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソの3つを猛烈に推しています。

 

多くの業者の決まり文句は「トルコリラを持っているだけで毎日ドンドンスワップ金利が入ってきてめちゃ儲かりまっせっていうやつ。

 

・・・ここまで猛烈に推されると逆に怪しい。と思うのはれぐるーだけではないはず。

 

というわけで、トルコリラ円などのスワップ金利を目的とした積立投資は本当に稼げるのか?をれぐるーなりの持論で解説してみようと思います。

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スワップ金利(ポイント)とは

「そんなもん説明なんかしなくても知ってるぜ!」って人もいるかもしれませんが、れぐるーの備忘録的な意味で一応説明しとく。

 

スワップ金利とは、通貨取引をする際に各国の政策金利の差分を受け取ったり支払ったりする(交換する)ことを言います。

 

【購入した通貨の発行国の金利】ー【購入に使った通貨の発行国の金利】がスワップ金利になります。

 

 

例えば、円でドルを買った場合、【ドルの金利】ー【円の金利】がスワップ金利となります。今はドルの金利の方が圧倒的に高いのでスワップ金利はプラス。つまり円でドルを買ったらスワップ金利を受け取ることができます。

 

逆の場合、つまりドルで円を買った場合は【円の金利】ー【ドルの金利】がスワップ金利になりますが、スワップ金利はマイナスになってしまいます。この場合、ドルで円を買うとスワップ金利分資産が目減りすることになります。

 

なぜこんな複雑なことをするのか?

このようなスワップ金利の仕組みは、FXをやってる人なら誰でも知ってると思います。では、なぜスワップ金利などというめんどくさい仕組みがこの世に存在するのでしょうか。

 

その理由は、通貨取引をより安全に行えるようにする(リスクを減らす)ためです。ここ、超重要。

 

政策金利が高い国の通貨では、一般的にインフレが起きています。高金利でインフレを抑えている場合が多い。インフレは通貨価値の減少を意味するので、インフレ中の通貨を持っていると何もしなくてもジワリジワリとその通貨価値が減少してゆきます。

 

逆に政策金利が低い国はデフレが進んでいることが多く、デフレの場合、通貨価値は持っているだけで日に日に増していきます。

 

このような不均衡な状態だと、人々は軽い気持ちで通貨取引をすることができなくなってしまいます。そこで、金利差の不均衡を解消してみんなが金利を気にせずに通貨取引できるよう考え出されたのが、スワップ金利なんです。

 

インフレによる通貨価値の目減りとデフレによる通貨価値向上をうまく相殺してフラットにするイメージです。

 

つまり、通貨取引における保険(リスクヘッジ)的なものがスワップ金利ということです。

 

スワップ金利の利益は為替差損で簡単に吹き飛ぶ

 

スワップ金利は、本来リスクヘッジのために作られた仕組み。リスクヘッジのための金利を毎日コツコツ貯めるだけでは絶対に稼ぐことはできません。

 

スワップ金利が高い通貨は、ほぼ確実に激しいインフレに見舞われています。通貨価値の下落が激しいんです。だからこそ、そのリスクヘッジのためのスワップ金利が高い。インフレによる通貨価値減少の話をせず「トルコリラのような高いスワップ金利の通貨を積立投資すれば稼げる!」っていうのは間違ってます。

実際にトルコリラ円のチャートを見てください。

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まさに絶望チャート。スワップ金利の利益なんて為替差損で一瞬で吹き飛ぶレベル。

 

このチャートを見てどうやったら積立投資したい!って思えるのか。

 

スワップ金利はマージン引かれてます。

 

スワップ金利を目的とする積立投資でもう一つ大事な話が、スワップ金利なんての一部はFX業者にマージン取られてるよって話。

 

私たちが実際に得られスワップ金利は、FX業者によってコントロールされています。マージン取られてるんです。

 

具体的に言うと、インフレ通貨で得られる金利の一部を減らされ、デフレ通貨で支払う必要のある金利は一部上乗せして支払わされています。

 

マージン取られること自体に良いとか悪いとかはありませんが、このような仕組みになっていることは必ず知っておく必要があります。

 

通貨価値下落の危機にさらされ、それに加えてリスク回避ためのスワップ金利からもマージン取られたら、そりゃ積立してるだけじゃ勝てるはずないです。

 

「トルコリラ円を持ってるだけでスワップポイントめっちゃ稼げる!」って言うのは厳密には「トルコリラ円を持っているだけで(為替差損で損するけど)スワップポイントめっちゃ稼げる!ってことですから間違えないようにしてください!

スワップポイント目的の長期積立は絶対ダメ

ここまでの話を整理すると、スワップポイントには大きく2つの問題点があります。

  • インフレへのリスクヘッジが本来の目的なので、そもそもスワップポイントだけで稼げるはずがない
  • スワップ金利の一部はFX業者がマージンとして抜いている

 

そして以上2つの理由から、スワップポイント目的のトルコリラなどの長期積立投資は絶対にやってはいけません。繰り返します。スワップポイント目的のトルコリラなどの長期積立投資は絶対ダメ!

 

毎月定期的に積み立てるだけで年利5%も8%も稼げるはずがないんです!(断言)

それでもスワップポイントは魅力的

ここまで散々スワップポイントのことを悪く言いましたが、それはあくまでスワップポイントだけを考えて長期投資をしてしまうと良くないということ。

 

数週間単位の中期目線のトレードを考える上ではトルコリラなどの高スワップの通貨はとても魅力的です。

レンジ相場でロング(買い)で入るとかなり心強い

トルコリラは長期チャートで見ると完璧な下降チャートですが、日足で見るとレンジ相場で停滞していることも多いです。そこでレンジ相場でロングするとトルコリラなどの高スワップ通貨はかなり効果的です。

 

想定どおりにレンジ内で売買できれば、為替差益に高スワップポイントが上乗せされますし、レンジを底抜けして損切りする際も、高スワップポイントが損失を軽減してくれます。

 

高スワップ通貨はスプレッドが高いためデイトレやスキャルピングには向きませんが、レンジ相場を睨んだスイングトレードではかなり有効的な使い方ができそうです。

 

結局、スワップポイントはそれ自身を主目的とするのではなくて、通常のトレード+αの要素として考えるべきだねってオチになりますね。

 

高スワップ通貨はヒロセ通商かGMOクリックの2択

トルコリラなどの高スワップ通貨のメリットを活かす方法は「スイングトレードなどの中期トレードのロング」に尽きます。

 

そして、スワップポイントも加味したスイングトレードにおいて最も重要な要素は、スプレッドでもスリッページでもなくて「スワップポイントがどれだけ高いか?」です。スイングの場合、取引回数は多くないので取引に係る費用よりも、通貨を保有している間のスワップポイントの方が重要と言うわけです。

 

先ほども説明しましたが、スワップポイントはFX業者でマージンを取っています。と言うことは、FX業者がどれだけマージンを取っているかによってFX業者ごとのスワップポイントが異なるわけです。

 

スワップポイントが高いFX業者のあれば低い業者もある。そして、トルコリラなどの高スワップ通貨のスイングトレードには、当然スワップポイントの高いFX業者の口座を利用すべきです。

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